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アメコミホリデイ

アメリカンコミックスの魅力に目覚めて以来、日々楽しく周辺文化に接しています。アメコミに関して感じたことをつれづれ綴っていこうと思います。 なにぶん始めたばかりのブログですので、お気が向きましたらリンクや記事のご紹介等して頂けますと、とても励みになります。

『マーベル展 時代が創造したヒーローの世界 / MARVEL AGE OF HEROES EXHIBITION』感想

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4/7(金)より六本木ヒルズで開催が始まった『マーベル展 時代が創造したヒーローの世界 / MARVEL AGE OF HEROES EXHIBITION』に行ってきた。

 

開催の報に接して以来楽しみにしていたため、勢い込んで初日の開場直後を狙っての鑑賞である。

 

尚、4/6(木)の20~22時にはプレビュー開催が行われたのだが、こちらのチケットは購入せず。通常は1800円のチケットだが、プレビューに入場可能なプレミアムチケットは、1ドリンク付きで4000円というものであった。さらには入場に際してマーベル関連のグッズを身につけるべしとのドレスコードまであり、これはメディア向けに盛り上がりを示すための施策の一環でもあるのだろう。撮影が入る旨の了承を仰ぐ一文もあった。映画の試写会と同じくファンの力を借りることで宣伝に繋げるわけである。ファン心理的にはこういった試みに参加するのは大歓迎であるし、私も協力するにやぶさかではなかったが、初日の昼間に行ける予定であったため、今回は無難にそちらを選んだわけである。

 

とはいえ、楽しみにしていたとは述べたものの、六本木ヒルズの、それもいつもの展望台での展示ということで、正直、なるだけ期待しないようにはしていた。そもそも六本木界隈の展覧会というもので、今までおよそ感心した試しがないのである。

 

大抵それらの展示群は、スタイリッシュなデザインに彩られ、しかし内容はというと、対象のごく表層的な部分をカジュアルになぞるのみであり、展覧会というからには当然あってしかるべき、何かしらの開催意義をしっかり提示できている展示は、ことヒルズ界隈においてはなかなか無い。

 

近隣にあるスヌーピーミュージアムなどは良い例であるが、あれなど、『ピーナッツ』がそもそも新聞連載漫画/コミックストリップである旨の解説すら無く、何の関係もない日本の芸能人のコメント動画が流されるような惨憺たる有様で、嘆息ものであった。あれでは『ピーナッツ』が本国でどのように愛されてきたのかという、基本にして重要な情報すら理解できない。コミックスの性質を考えれば、おそらくシュルツはそう見られることは望まなかったであろうようなレイアウトで原画が細切れに飾られているのを見るに、なるほどこれはスヌーピーを単にキャラクター商品として押していこうという展示なのだということが、嫌が応にも伝わってきて、非情な徒労感に襲われたものである。純粋なスヌーピーファンは、あれでは見応えが無いであろうし、デートで立ち寄るにしても二回三回と行けるような場所でもなかろう。現在はリニューアルを果たしているとのことで、そのうち様子を見に行っても良いとは思っている。

 

六本木で展覧会といえば国立美術館であるが、こちらはさすがに、当たり前だがテーマ性を大切にした良い展示もあるのだが、それにしても打率は怪しい。つい先ごろ盛況に終わったマリー・アントワネット展なども、日本でこのような展覧会を催すに当たって、今田美奈子先生に一言もコメントを求めないとはどういう了見だったのか。

 

どうも六本木界隈はヒルズを中心とした、謎のスタイリッシュ文化(経済)圏が存在し、どうにも商業主義的な香りが濃厚で参る。

 

いわく六本木ヒルズは《東京の「文化都心」として、世界中の人々が訪れる“究極の目的地”を目指した》ものであり、森アーツセンターは《文化・芸術・知の総合空間》であるとのことである。いかにも立派な設計思想であるわけだが、世界に向けて発信する、日本の文化・ビジネスの中心地とするという意志があるならば、空虚で軽薄なセレブ感だけ纏って、文化的な教養の実質をおろそかにするようでは虚しいばかりであろう。海外から日本に働きに来ている外国人諸氏などは、エリートばかりである。ポップカルチャーにせよ伝統芸能にせよ、等しく文化に対する敬意と認識が薄甘いような人物は、ビジネスにおいても馬鹿にされてしまうのがオチである。

 

と、いつになく辛口になってしまったが、致し方無い。それも六本木の気風ゆえのことである。

 

そういうわけで今回の『マーベル展』であるわけだが、果たして、予想通りのものであった。

 

基本的に物販メインの、スタイリッシュ&カジュアル展覧会である。なのだが、これは事前に予測できたことであり、なるだけ個人的な楽しみを見つけようと奮戦し、それなりに成果はあった。以下、順を追って紹介する。

 

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エントランスをまずは記念撮影。

 

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…!

 

 

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入り口をくぐるとさっそく巨大アイアンマンが登場である。こういう派手で楽しいオープニングは順当な演出で素晴らしい。余裕を持って展望台の眺望を楽しむのも良いであろう。まずはここで記念撮影。

 

人影を入れられない為、分かりづらいが、全長5mとのことで、非常に大きい。

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その後スパイディの案内に沿って本格的な展示が始まる。尚、これ以降のコーナーは基本的に撮影禁止である。

 

まずはマーベルコミックスが辿ってきた歴史を、1930年代の新聞連載漫画からの流れで、旧タイムリーコミックス社時代も含めて紹介。簡潔に、パネルによって必要最低限の解説が成される。

 

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上の画像はイメージで、このパネルは、実際にはエントランスの直後にあるものだ。似たような形式で、マーベル社の歴史が紹介されているコーナーがあるわけである。

 

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ここでの見所は『Marvel Comics』#1 (1939) の実物と、作者不詳となっている『Marvel Mystery Comics』 #15 (1941) の原画であろう。プリンスネイモア様のごく初期の活躍が描かれている。

 

時を経たコミックスの原稿を見るのは、実に不思議な気分である。鉛筆跡も生々しく、光にかざせばインクの塗りの微細な凹凸までもしっかり感じ取れる。しばしタイムスリップした様な感覚に陥り、呆然と見惚れる。

 

さらに反対側のガラスケースには『Young men』 #26 (1954) での、ジョン・ロミータ・シニア の原画も展示されている!まことのレジェンドの息吹に興奮せずにはおれない。

 

が、実はあまりこのコーナーで陶酔してはいられない。こういう部分こそが実にヒルズ的だと思うわけであるが、実はすぐ横の壁で、音声もド派手に映像が流れているのである。モニターは完全にガラスケースに向かって設置してあるので、人の流れもゴッチャになってしまい、落ち着いて見られたものではない。せっかくの貴重な歴史的展示品であるのに、実にもったいない。

 

思い起こせば入り口の巨大アイアンマンブースはかなり静かであり、入場直後にテンションを上げる、という意味ではチグハグな作用になっていた。映像はむしろそちらで流せば良いのでは、とは思ったものの、これもデザインである。受け入れる。仕方なく私もまずは壁際に退避し、映像に集中することにする。

 

映像自体は実に豪華だ。スタン・リー御大に始まり、ジム・ステランコ、ジム・シューター、(私の敬愛する)カート・ビュシークブライアン・マイケル・ベンディス、ファビアン・二シーザ、トッド・マクファーレンジェフ・ローブ、など、錚々たるコミックス作家や編集者たちが、マーベル社の歴史を振り返る。ウォークスルー的に観られるように、さほど長い映像ではなく、なにかしら当事者たちならではの新情報が語られるというわけでもないが、一時期の倒産危機からマーベルスタジオ製映画を製作するまでの流れを繋げて語っているのが独特で、面白く観られる。

 

アメコミ映画40年戦記 -いかにしてアメリカのヒーローは日本を制覇したか (映画秘宝セレクション)
 

 尚、この辺の経緯と歴史は、洋泉社『アメコミ映画40年戦記』を参照されたい。映画秘宝の、いわゆる別冊である。お馴染みのアメコミ識者達による共著ということになっているが、序章・終章合わせて全15章のうち、実に10章分をてらさわホーク氏が一人で担当しているため、実質てらさわホーク氏の新刊といった趣もある一冊である。

 

良書である。彼氏の筆によって、アメコミ関連映画が辿ってきた経緯が、実に詳細に解体されていく。

 

rbr.hatenablog.com

以前のエントリでも触れたように、ユリイカでの小田切博氏によるアヴィ・アラド評にも大きく頷いたが、てらさわホーク氏は、アヴィ・アラドが映画の世界で推し進めてきたプロデュース方針を、かつて90年代のマーベルコミックスが辿ってきた量的バブルの狂騒と同じ轍を踏んでいたという構図を暴き立てており、この見方は実に的確であると共に新鮮で、思わず膝を打った次第である。

 

ところでこれは余談であるが、映画秘宝という雑誌は、意外かもしれないが、実はさほどアメリカンコミックスに強い雑誌ではない。かの雑誌はかつてキネマ旬報がメインストリームであった時代に、それへのカウンターとして、ジャンル系映画を掲揚するという態度を取った素晴らしい雑誌であるが、アメコミ映画はあくまでその中のひとつという扱いであるためだ。ある意味適切な距離感ではある。その中にあって、てらさわホーク氏はアメコミ関連の事情について非常に造詣が深く、ことアメリカンコミックスに関しては、映画秘宝関係者随一、信頼出来るライターである。

 

『アメコミ映画40年戦記』も、非常に見事な見解が示された重要な一冊である。ぜひお勧めしたい。

 

最初の展示を終えると、その後はメインのコーナーが始まる。ここから先は基本的に“映画作品での衣装展示”プラス、“パネルでのキャラクター紹介&そのキャラクターに関連したコミックスの原画を展示”という組み合わせが、最後まで続く。

 

ここでいきなり問題に突き当たる。“衣装展示”なのだが、説明パネルにはその衣装の名前が紹介されているだけなのだ。これでは一体どういうつもりで鑑賞すれば良いのかわからない。

 

もしかすると実際に撮影に使われたものなのかもしれないし、予備で作った劇中プロップのひとつなのかもしれない。アクション用なのか、撮影用なのか、もしかしたらただのレプリカなのか、詳細な情報がないのである。係員氏に声をかけ、この衣装がどういうものなのかを確認してもらう。

 

ほどなくして、展示されている衣装は、実際に撮影に使われたものだという事実が判明した。ディズニーから借り受けたものとの事である。丁寧に対応してくださった係員氏には感謝である。本来であれば当然そのような情報も載せた方が良いとは思ったが、こういう展示に対して修正を提案するのも詮無い気がしたので、案内だけ受けて、鑑賞に集中することにした。

 

実際に俳優が袖を通した本物だと思って見ると、衣装展示も尚楽しく鑑賞できる。クリス・プラットはやっぱりデカイなぁ、だの、これをトム・ヒドルストンが…/// だの、ダウニーJr.だってそんなに身長低いわけじゃないんだけど、アメリカの平均では確かに大変だよね…この靴も上げ底してある、など、他愛のない感慨が浮かんで楽しい。

 

中でも特に感心したのは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』における主人公スター・ロードの衣装である。一見カジュアルに見えるのに、全て宇宙製であるとの説得力が溢れたデザインになっており、素晴らしい。若干アジアンな香りのする、カバンの柄の独特のパターンなどは、どこの国の文様を持ってきたのだろうと思わせるし、ジャケットのちょっとした意匠も、普通に地球に存在するデザインではないという感じが見事に出ている。

 

とはいえヒューマノイドの着用する服として、全体としては奇抜なシルエットではなく、その上劇中のピーターが好みそうな、ちょいレトロ感も存在しているのである。ラベジャーズたちの服としての統一感も必要であるし、実に見事なデザインだ。主人公の衣装としての見栄えも必要なのだから、絶妙な落とし所を探ったものである。実に優れた仕事だと言えよう。

 

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シビル・ウォーまでの映画作品は基本的に衣装の展示のみであったが、スパイダーマンのコーナーは小物も充実していた。ホームカミングに関連したアイテムが多数あり、やはりこれから公開される映画ということで、他のコーナーよりも重点的に特集されている様子であった。

 

目を引くのは『デイリービューグル』紙である。リアルな新聞として素晴らしい出来であり、こういうものこそグッズで欲しいと思わせる。ある意味本物であり、これは嬉しい。思わずじっくりと眺めてしまった。

 

そしてピーターはさすがに少年ということもあるのか、字が下手なのも微笑ましい。“peter parker first period history”と、いかにも学生らしい、ふにゃりとした字で見出しが書かれたファイルがある。周囲の落書きは科学ギークな雰囲気を醸し出しており、ピーターの頭の良さとボンクラ感とを同時に演出する。映画の内容はまだわからないが、リアルなピーター・パーカーの持ち物に興奮する。

 

そしてスパイダーマンの劇中スーツは、間近で見ると様々に発見がある。胸のスパイダーマークは、今回はなにやらApple風の可愛らしいデザインになっているのが、あらためてよく分かった。これは良い。コミックス同様の背中側の模様も若干洗練されてキュートになっているし、このデザインラインだけでも映画の出来に期待が高まってくる。

 

衣装展示に関してはそのようなところだろうか。ぜひ諸氏におかれましても詳細に鑑賞してほしいと思う次第である。

 

原画の展示に関しても、大いに見所があった。しかし私は絵に関しては全く素人であるし、どちらかというとライティングに興味の比重があるため、以下、覚えているものだけを、軽く紹介する事とする。

 

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『Journey into Mystery』 #83 (1962)

 

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『Avengers』 #1 (1963)

 

ジャック・カービィによるソー初登場号と、アベンジャーズ誌1号の原画である。やはりアメリカンコミックスといえばキング・カービィである。全体の絵力としては非常に力強いが、筆使いはむしろ繊細という、カービィ独特の仕事がごく一部ながら垣間見られる。よくよく見ると吹き出しの後ろにも鉛筆の跡が残っており、今でもそれを見て取れることは非常に嬉しい。吹き出しに隠れているロキの束ね髪が、しっかりと流麗な線を描いている。最終的にコミックス上では見られない線まで鑑賞できるというのは、原画ならではである。

 

他にも、

 

『Strange Tales』 #114 (1963) スティーブ・ディッコの原画

『Hulk』 #314 (1985) ジョン・バーンの原画

『Daredevil』 #72 (1971) ジーン・コーランの原画

『Daredevil』 #1 (1964) ビル・エベレットの原画

 

などがあった。いずれも歴史的、また作品的価値の高いものばかりである。特にジョン・バーンは個人的に好きなアーティストの為、実際の筆を見られたのは嬉しかった。

 

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『Daredevil』 #20 (1966) での、ジョン・ロミータ・シニアの原画などは、タイトル帯とキャラクターがまるでレイヤー分けするかのように切り取られ、レイアウトされていたのが面白い。単に美しい配置を模索するための手法なのか、あるいは差し替えでも発生したのか、どのような事情があったのか、非常に興味深いものである。

 

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『Warlock』 #6 (1983) の、ジム・スターリン本人による原画には非常に感激して魅入ってしまった。彼氏はライターとしての印象が大きい為、その筆さばきを原画で見られるのは嬉しい。しかもそれがウォーロック誌であるのも、感慨深い。個人的には1番の見所であった。

 

おおよそ、以上のような感じである。

 

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その後は超合金レオパルドンの展示や、パネルによるアレックス・ロスのイラスト紹介など、ちょっとしたコーナーが続き、物販コーナーとなる。

 

せっかくの機会であるので、なるだけたくさんグッズを購入したいものである。今回はこのようになった。

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特に気に入ったのはガーディアンズのピンズ。個人的にピンズが好きなのである。缶バッチだと、カバンに付けるにしてもポップになり過ぎてしまうが、ピンズであれば、スタイルを問わず、いつでもワンポイントグッズとして装着できる。ガーディアンズは中でも特に好きなので、ついにピンズが手に入って嬉しい。

 

その後は併設されているカフェに入りコラボメニューを注文。店内のBGMがガーディアンズのサントラ『AwesomeMix vol.1』であったため、すっかり良い気分になりガーディアンズ関連メニューを三つ頼んでしまった。

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並べると嬉しくなってくる。やはりこういう場合には徹底した方が良い。キラキラと美しいドリンクに、星を振りまいたかのようなロケットのメレンゲ、ガーディアンズのエムブレムにグルート風のフリットの乗ったカレーと、実にご機嫌なメニューである。ピニャコラーダが一杯欲しい。

 

惜しむらくは、レゴのミニフィグを持参しなかったことである。ここまでご機嫌な見た目になると分かっていれば、一緒に撮影すべきであった。

 

さらに4Fエリアへと移動し、そこかしこをマーベライズされた館内を見物。

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 ムーンナイトにスパイダーグウェンのモチーフまであるのには恐れ入った。

 

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ヒルズではお馴染みのお風呂用品「TOUCH」では、コラボデザインのタオル類が販売しており、あまりの可愛さに思わずハンカチを購入。

 

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実用的であるし、良い品である。ギフト用としてもひとつ買ってしまった。

 

あらかた今回の展示に関連した物を見終わったが、ここでB2Fに移動し、レゴストアへ。

 

実は、まさにマーベル展の開始と同日に、これまで海外限定であった『BRICK ‘H’EADZ』シリーズがレゴストア限定で販売開始となっていたのである。

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マーベルやDCのキャラクターも含んで展開されている、ミニマムレゴマスコットである。実物はかなり小さいこともあり、非常に可愛らしく、またコレクタブルなアイテムである。土産物にもちょうど良いので、これよりマーベル展に向かわれる諸氏は、ぜひレゴストアにも立ち寄られることをお勧めする。

 

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私はひとまずキャップとアイアンマンを購入。レゴであるから、さほど苦労せずにクラシックアイアンマン化することなども可能であろう。キャップも同様にクラシック化し、コミックデザインの物を並べるのもまた一興である。今後の楽しみを思いつつ、帰路に着いた。

 

総評としては、実にヒルズらしい展示であったという一言である。予想を裏切らない安定感とも言えるが、無論のこと、できるならば、もっとマーベルコミックスの本質を紹介するために有効な切り口を見せて欲しい物である。

 

原画を展示する、衣装を展示する、ということ自体は、展示としては当たり前の要素である。それらをどのように組み合わせて、新しい見方を提示するのか、あるいは、対象への理解を深化させるのか、という部分が(特に本展のように高額の入場料が設定されている)展覧会においては、重要な意義となる。

 

今回の展示は、元よりコミックスファンだという向きには、新しい情報はもちろん無いであろうし、新しい見方の提示という意味では、そもそも提案すらされてはいない。そういう部分に期待できるような展示で無いことは、御察しの通りといったところである。

 

しかしせめて展示のタイトル『時代が創造したヒーローの世界』という部分ぐらいは、テーマとして十分にクローズアップされる程度には、内容を掘り下げてくれると嬉しい。でないとタイトルに偽りありということになってしまう。

 

入り口付近の映像では“キャプテン・アメリカ”を創造したのはユダヤ人の作家二人によってであるという事実にきちんと触れており、こういう部分をしっかりクローズアップすれば、内容的にも深みのある展示に出来るであろうに、とやや歯がゆい思いもした。

 

光の方に目を向ければ、決して無用に重たい内容にはならないはずであるし、キャプテン・アメリカの本質の一端に触れれば、果てはアメリカンコミックスがどうして単なるアメリカ一国の為のプロパガンダでは終わり得ない存在であるのかという、アメリカンコミックスそのものの本質の検証にすら結びつくはずなのである。

 

それにしても件の映像は、明らかに本国で用意されたものであったように思う。結局一番内容があったのはその映像で、後の展示は散発的なキャラ紹介(パネルで簡易な説明があるだけ)に終わってしまっていたことは、やはり残念だ。だからこそ、今後とも、アメリカンコミックスが日本に紹介される機会が増えることを願ってやまないし、その内容が徐々にでも深化していくことを願う。

 

そういうわけで、そうは言っても、マーベルコミックスのファンが全力ではしゃげる貴重な機会である。友人達と共に二度目の鑑賞をする日も決まっている。次回はぜひ、ソーのハンバーガーに、ミニフィグを添えて記念撮影したいものである。

 

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カーナック殿の出番ももう直ぐでござろうよ…!